6月の園だより

　５月中旬は肌寒い日が続いていましたが、終わり辺りからは半袖の日も増え、園庭で遊んでいる子達のおでこにも、うっすらとした汗が見え隠れで、夏ももうすぐそこまで来ているようですね。今週からは園庭にもミストやテントが登場したり、「お茶を飲みましょう！」の放送も回数を増やしたりと、楽しく遊びながらも健康には気を付けていきたいと思っています。

　先日の事です。年長のある男の子が職員室に入ってきて、一直線に園長先生のところに向かい、「園長先生！なんで園庭に桑の葉っぱがあるんですか？」と聞きました。すると園長「それはね、今年は飼っていないけど、時々、蚕を飼う事があってね、桑の葉は蚕のごはんなんだよ。でも桑の葉だけではなく、桑の実もおいしいから、みんなのためにも桑の木は生えているんだよ」と。「そうなんだ、教えてくれてありがとう」と言い、その男の子は満足そうに帰っていったのです。みなさんご存知の通り、荏田南幼稚園の職員室はいつでも子ども達で賑やかです。朝は特に沢山の子ども達の遊び声で賑やかな職員室。職員室が賑やかなのは、荏田南幼稚園の特徴かもしれませんね。

　入園や進級したての頃、保育室に入るのがドキドキする子が、まずは職員室で安心して過ごし、しばらくして「よし！」となった時に保育室に向かう子がいます。大人の中の方が安心する子がいるので、実は職員室はそんな役割があるのです。そして幼稚園には沢山の大人がいます。担任はもちろん預かり保育、プレ保育、園庭開放、バスの運転手さんと先生、そして職員室の私達。これだけ大勢の大人がいると性格も違うし、虫や絵本、ピアノなど得意不得意も様々です。きっとさっきの男の子、「幼稚園の植物は、園長先生に聞けばわかるはず！」と職員室に来たのでしょうね。

　子ども達は沢山の大人たちに見守られる方がいい育ちができます。親だけでなく担任の先生、そしてその他の先生や友だちのパパやママたち。多様な大人と多様な価値の中にいると、子ども達も自分らしく豊かに、そして安心して過ごす事ができるのです。家族の中のその子らしさも、家族の中では見えなかったその子らしさも、全てその子そのものです。そして沢山の大人に見守られるからこそ、親子にも適度な距離がうまれます。そしてそれは幼稚園の中でも一緒。担任や学年の先生だけでなく、情報を共有しながら、職員室も含め沢山の大人に見守られながら過ごすことが、安心と良い育ちに繋がると考えています。だから荏田南幼稚園の職員室はいつも賑やかなのです。

　とは言っても子ども達はそんな私達の気持ちは知らずに、今日も職員室で「昨日ね…」や「うちのママはいつもかんかん怒っているんだよ！」とお家の秘密をばらしつつ私達とおしゃべりしたり女子トークに花を咲かせたり、隅っこでじ～っと遊んでいたり。今日も職員室のおばちゃんたち(私達 笑)に見守られながら、とにかく楽しく過ごしているみんななのです。

　さて今月は小運動会があったり移動動物園があったり、行事が盛りだくさんの月です。特にみんなが今ワクワクしているのは父親参観日。最近では「父親」と付けなくなった所が多くなったこの時期の参観。色々な事情を考慮しての動きの様ですが、荏田南幼稚園では今でもあえて「父親参観」にしています。と言うのも幼稚園になかなか足を運ぶ機会が少ないパパさん達。子どもたちは100％ママが大好きなので、パパさんとは意識しないと関りが少なくなってしまいます。でも子育て史上最高に可愛いこの時期の子ども達。やっぱり関わらないと絶対にもったいない！のです。そして子ども達だってやっぱりパパが好き。なので「父親」と付ける事で「よし！じゃあ行ってくるか！」となってくれたら嬉しいな、と言う事で相も変わらず荏田南幼稚園では「父親参観」と言う訳なのです。都合がつかないパパさんはママさん登場でもちろんOK！この日だけは誰にも遠慮せず、「やっぱりうちの子可愛いなぁ～」と存分に触れ合って下さいね！お待ちしてま～す！

　４月に植えた屋上菜園の野菜達も、最近の雨とみんなの熱い視線とかわいい声をを浴びながら、ぐんぐんと育っています。もう食べられる？と子ども達も待ち遠しそう。そろそろ食いしん坊幼稚園の本領発揮です。たくさん遊んでたくさん食べて、たくさんおしゃべりして、心も体も健やかにたくましく育って欲しいと願う私達です！それでは今月もお待ちしていますね！