12月の園だより

　園庭の木々もすっかり葉を落とし、季節はすっかり冬です。とは言っても日中は暖かい日が多く、外で遊ぶにはもってこいの時期ですね。先日の３連休に予定していたウォークラリーは、残念ながら中止となりましたが、当日は朝からウォークラリー日和で、個々でファミリーウォークラリーを楽しんだ家族も多かったとか。11月中頃からの新型コロナの急激な増加によって、楽しい行事が1つ2つと取りやめになり少し残念な12月ですが、それでも毎日友達と楽しく遊べるだけでも嬉しいね！と、変わらない笑顔の子ども達に、心が救われる私たちです。

　10月終わりから各クラス遠足に行ってきました。どこのクラスの日も雨が降ることなく「今日行けるね！」、と朝からウキウキのみんなでしたよ。年少さんは今年は親子遠足ではなく、クラスのみんなと先生たちとで岸根公園へ。年中さんは昨年同様こどもの国。年長さんはいつのもズーラシア。どの子も嬉しそうにママの手作り弁当が入ったカバンを背中に背負って、元気に「行ってきま～す！」でした。運動会が終わった後と言う事で、クラスは仲の良さがすごーく深まった頃の遠足なので、帰ってきたときのみんなの顔を見たら、どの子も満足顔。そして職員室に寄って「あれがね！」「これがね！」とたっぷりお土産話を聞かせてくれましたよ。みんなにとって、楽しい事がいつもより少ない今年の、楽しい思い出の一つとなったようですね。

　さてさて最近の保育室は12月の発表会に向けて、あちらこちらに音符が飛び交う毎日です。年少さんはクラスを半分ずつのグループに分けて、お遊戯2つの中から好きな方を1つ選んで発表します。年中さんは同じくクラスを2グループに分け、劇とお遊戯の2つから好きな方を1つ。最後年長さんはクラスで1つの大きな劇を全員で作っていきます。どの学年もその学年らしく、無理なく楽しい、年齢にぴったりの表現です。好きな方を選んで行いますので、事前に曲や劇の内容を聞いたうえで、みんなちゃんとじっくり考えてから決めました。どんな役をやるのかも同じく自分で考えて選びます。

　先日ある年長の男の子が「僕、発表会は悪役がやりたいんだよね～！」と言っていました。お遊戯はみんなで同じ踊りを披露しますが、劇になるとその話の中で色々な役があります。主役・悪役・動物・町の人・植物などなど。私たち大人は何となく主役が良さそうに感じてしまいますが、子ども達は違います。荏田南の発表会は先生が子ども達の役を決めず、子ども達自身が選びます。やりたい役に手を挙げてもらうと、それぞれみんなバラバラの希望。そして意外にも人気があるのが実は悪役なんです。劇で演じる楽しさの一つに日常では出来ない事ができる、というのがあります。悪役が出す声や立ち居振る舞いなど、普段の生活では中々出来ません。役を演じる中で別世界を思いっきり楽しむ。これはやってみたらわかる楽しさなのでしょうね。ごっこ遊びや絵本の世界と同じなのかもしれません。どの役をやるかは子どもたち次第。そしてどの役も劇を成立させるには大切です。パパさんママさんも我が子が選んだ役の世界を、一緒に思いっきり楽しんで下さいね！

　そうそう！年少さんのお遊戯でのこぼれ話を一つ。今年あるクラスのお遊戯の一つが河童のお遊戯です。そして考えた末河童のお遊戯を選んだある女の子。その子実はもともとキュウリが少し苦手なのだそう。ある時クラスの先生が「河童の好きな食べ物はキュウリなんだよ」と話したところ…。その日からボリボリとキュウリを食べ始め一言、「河童はキュウリが好きなんだよ！」と！！子どもの世界ってすごいですね～！大人には計りしれないくらい豊かな世界です。生活すべてがその世界に入り込める、子ども達の持つ素晴らしい力です。劇もお遊戯もこんな感じで豊かな世界で楽しんでいるみんな。どうぞ当日をお楽しみにしてください！！

　と言う訳で今年のカレンダーも残りわずか1枚となりました。子ども達も今年の汚れは今年のうちに！と、クラスの大掃除も先生たちと一緒に行ったり、先生と一緒にお家の人に年賀状を書いたり。残念ながらお餅つきは延期になってしまいましたが、それでも年末らしさを味わいたいと思っています。大人の作業を子どもが見るのも大切。見ることで伝承されるのが季節の行事です。なので上手に出来なくても全然ＯＫ！大人がやっているのを見て欲しいと思っています。そんな感じの年末の幼稚園。今月も元気に来てくださいね！