10月の園だより

　見上げた空は高く、いわし雲や羊雲が並び、園庭の柿もおいしそうに色づき、気が付けばいよいよ秋本番です。子ども達からも「昨日の夜、リンリン虫（鈴虫）が歌っていたよ！」なんて可愛い会話も聞こえ、秋の訪れを感じているようですね。

　園庭では運動会の練習も終盤に差し掛かり、「今日はリレー1番だったよ！」や「綱引きの作戦はね…」「先生のお手本なくても踊れたんだよ！」と、パパママに見てもらいたい！から始まった練習も、「楽しい！」「勝ちたい！」と自分の気持ちのために練習に参加するようになってきました。年少さんのかけっこも、小運動会の時はまだ「？？」だった子も、「一番になりたい！」「早く走りたい！」と言う気持ちが出てきたようです。そんな気持ちが出てくると必ず直面するのが「一番になれなかった…（泣）」などの、悲しくやるせない感情。泣いている我が子を見ると胸が切なくなるのが親心ですね。思わず「一番じゃなくてもいいんだよ。頑張った子が一番なんだよ」と言いたくなります。でもその言葉をかけるのは本番まで少し待ってあげて下さい。せっかく芽生えた「勝ちたい」「頑張りたい」と言う気持ちと、きっと人生初めての大きな目標です。ぜひその「一番」「勝ちたい」と言う目標に向かって頑張る我が子を、可哀そうがりメラメラ燃えてる気持ちを消すのではなく、「よし！じゃあ一緒に練習してみようか！」とか「近所のお姉ちゃんにコツを聞いてみよう！」なんて感じで、面白がりながら楽しく応援してあげて下さい。自分の可能性を信じてくれている事は、子どもであっても嬉しく自信に繋がります。そしてさらに頑張る気持ちが湧いてきます。もちろん本番の日は、どんな順位でも最後まで頑張った我が子を「今までよく頑張ったね！」とたっぷり褒めてあげて下さいね。さあ本番まであと少し。当日晴れる事を祈って、楽しい運動会を迎えられますように！

　さて運動会が終わると幼稚園は秋遊び一色です。17日から始まるのはどの子も大好きなお芋掘り。何日も前からお芋掘りの話をしたり、年少さんはイメージが湧くように、園庭のお砂場に新聞のお芋を隠して、掘る練習をしたりと、ワクワクが日ごとに増し当日は気分も最高潮での出発です。到着するとスコップ片手にどんどんと掘っていき、ちびちゃんやふとっちょお芋の出現に、一つ一つ大歓声のみんな。虫の登場に少し固まる子もいますが、それもまたいい思い出。一人二株分のお芋でパンパンに膨らんだ袋を重そうに運ぶ姿に、先「手伝おうか？」子「いらない！」と、自分のお芋に誇らしい気持ちで幼稚園まで自分で持って帰ってくるのもまたかわいい姿です。掘ったお芋はしばらく寝かし、甘みが増したところでクッキング開始。おかずだったりスイーツだったり、今年はどんな料理に変身するのでしょう。自分で掘ったお芋はもちろん全部お家へもって帰りますので、おうちでも楽しく美味しく味わって下さいね！

　他にも秋の散歩だったり、お芋の他にも秋の味覚を楽しむクッキングだったり、楽しい事大好き！作って食べるの大好き！のみんなの心をたっぷり満たしてくれます。そして年長さんはいよいよ就学に向けて、就学時健診が始まります。少し誇らしかったり不安だったり、きっと子ども達の心はゆらゆらと揺れ動くことでしょう。未知の世界と言うのは大人でも不安になるもの。就学時健診の日は早めのお迎えをお願いしていますので、一度お家に帰ってから、ぜひ小学校までの道を「ここを通るんだね」「学校へ行ったら知らない事を沢山教えてくれるよ、楽しそうだね」なんて会話をしながら、ゆっくり歩いてみて下さい。きっと不安だった心も少し安心する事でしょう。そして卒園までの半年の道のりも、みんなで一緒にゆっくり歩いていきましょうね。と言う訳で1年も折り返し地点を過ぎ、残り半分です。10月も楽しい事がいっぱいの幼稚園。毎日元気に来て下さいね！