12月の園だより

　気が付けば12月。カレンダーも最後の1枚になり、5月から始まった令和元年も、残り少ない日々です。園庭の木々は例年よりしぶとく葉を残しているものの（笑）、もう少しすれば、全ての葉を落とし本格的に冬支度へと向かう事でしょう。子ども達も、砂場の水が前より冷たくなった事に気が付き「あれ！前と違う！」や、沢山の落ち葉でおままごとをしたり、そんな感じで季節が冬へ向かっていく事を感じているようです。

　保育室でも12月の発表会に向けての練習も、いよいよ大詰めになってきました。先日の予行練習でも、ちゃんとした衣装を身に着け、本番のように行いました。衣装を身に着けるだけで、気分はすっかり役そのもの！いつもは可愛いあの子が怖～い顔で登場したり、いつもやんちゃなあの子が、ヒーローになっていたり（笑）どの子もいつもの自分と違う自分を楽しんでいるようですよ。そしてこの時期、幼稚園にいるといつでもどこからか歌や楽器の音が響いてきます。普段から歌が大好きな子ども達ですが、この時期はいつも以上に音符が駆け巡る毎日です。気が付くと遊んでいる時も「♪ふんふ～ん♪」なんて鼻歌まじりだったり。機嫌が良い時、悪い時、楽しい時も悲しい時も、歌や音楽はいつでも私たちのそばにいます。

　世界中がまだ交流がなかった時代から、どこの地域でも音楽は人の生活の中にありました。毎日沢山の歌を歌っている荏田南の子ども達は、本当にステキな声で歌が上手です。のびやかな歌声に、思わずほろりとくることもしばしば。生活の中に音楽が根付いている事がよくわかります。音楽は私達の心と生活を豊かにしてくれます。こんなに素敵な歌声で歌うこの子達は、きっと心が豊かなのでしょう。さあ本番まであと少し。子ども達はもちろん、パパさんママさんも、きっとドキドキの本番当日でしょう。ぜひ体調に気を付けて、全員で舞台に立ちたいですね。先生達はこの日は裏方に徹しますので、舞台に立つのは子ども達だけ。なので大勢のお客さんを見て涙だったり、セリフを忘れてしまったり、本番ならではのハプニングもあるかもしれませんが、そこはどうぞ温かい目で見守って下さいね。

　10月の夢講座は「いじめる気持ち」がテーマでした。ちょうど神戸で先生同士のいじめのニュースがあった頃です。今回は「いじめられる方」ではなく、「いじめてしまう方の気持ち」についてのお話でした。子ども達はもちろん私達大人も大勢の人と関わり合っていると、どうしても「気になる相手」と出会います。他の人はその人の事が気にならないのに、自分はどうしてもその人が気になってしまう。こんな気持ちは誰でも経験した事があるかと思います。気になる、がもっと行くと「腹が立つ相手」になったり…。そんな人と出会った時、その気持ちに蓋をしないで、ちゃんと「何だろうあの人は！」と思うのは実はとても大切な事なのだそうです。そして「何だろう！」と思った後に、「さて、どうして私はあの人が気になる（腹立つ）んだろう」と考えてみる。するとそこがきっかけで、自分が生きてきた今までの全部の中から、自分の「ひっかかり」が見つかり、そこに向き合う事で「ひっかかり」が取れ、いつの間にか気にならなくなるのだとか。実はその人との出会いはちゃんと意味があり、自分へのメッセージなのです。また神戸の話では先生同士のいじめが始まってから、子ども同士のいじめの件数か0件から10件以上に増えていました。悲しい事に大人達を見て子ども達はいじめを学んでしまったのです。大人達がちゃんと自分に向き合い、より自分らしく幸せに生きていれば、大人に牙を向ける事も無くなり、子ども達もそれを見て学んでいくで事しょう。いじめの構造と言うのは複雑なのかもしれませんが、要は私たち大人次第なのかもしれません。子ども達は大人の背中を見て育ちます。子育ては自分育て。子ども達に「自分の生き方」を見せながら、健やかに育てていきたいですね。

　さて12月は発表会が終わると、クリスマス会やらお餅つきやら楽しい行事が目白押し。みんな元気に参加してほしいと願っています。風邪が流行る季節ですが、体調には気を付けて、元気に幼稚園に来てください！本物のサンタさんと一緒に幼稚園で待っていま～す！